アジア学院の放射能汚染状況について

アジア学院へご訪問をご検討なさっている個人、団体の皆様から、アジア学院の放射能汚染に関するお問い合わせを多数いただいております。以下に2012年6月現在の状況をまとめましたので、参考になさっていただければと思います。

 1) アジア学院の空間の放射線量はどのくらいですか?

 学院内の6箇所(屋外)で定点観測を続けていますが、測定値は2012年2月頃から横ばいです。平均しますと、屋外で0.2~0.4μsv/時、屋内は0.08~0.17μsv/時ほどです。仮にアジア学院のスケジュールで、最も長時間(約7.5時間)屋外で作業をしたとして、残りの時間(16.5時間)を屋内で過ごすとすると、1日の被曝量は、2.8~6.3μsv、1年間では1.03msv~2.12msvとなります。ただし、これは365日毎日この割合で生活したことを想定していますので、実際は短期滞在される皆さんがこれほど長い時間を外で過ごすことはないと思われますので、この推定被曝量よりも少なくなると考えられます。国や国際基準では、一般市民が1年間に被ばくしてよい被曝量は1msvです。

 アジア学院の職員の中で最も長時間を農場で過ごす農場職員2名が震災後の2011年5月からガラスバッチを着用して被曝量を測定しています。2名の1年間の積算は約0.7msvでした。これは自然放射線を含んでいませんので、自然放射線を過去のデータから推測して加えると、だいたい1msvになると考えられます。しかし、現在は昨年度よりも10%ほど空間線量が下がっていますので、たとえ皆さんが1年間アジア学院に滞在しても、ここまで多くなるとは考えられません。

 2) アジア学院の農場で作られた農産物を食べて被ばくするのでしょうか?

アジア学院ではご存知のように、学内で採れた食材を学院内の厨房で調理し、自然と命のサイクルを実感しながら生活をしています。よって震災後すぐから食品の放射能汚染について懸念をし最大限の注意を払ってきました。アジア学院では政府の決めた食品に含まれる放射性セシウムの基準値(100bq/kg)ではなく独自の基準値を定め、37bq/kg以上の放射性セシウムが測定された食材は販売も自家消費も中止をすることとしました。(毎日食べる米は20bq/kg以下、水は10bq/kg以下を基準値) 現在販売また消費している食材は全て37bq/kg以下のものです。(水は0bq/kg, 玄米11bq/kg,、白米3bq/kg) この基準は世界で最も厳しいと言われるベラルーシの子供の食品の基準値と同じで、この基準の食材を毎日食べたとして、1年間の被ばく線量は0.1msv以下と推測されています。(政府の基準値では被ばく線量の上限は年間1msv以下)つまり、アジア学院に1年間滞在して、毎日アジア学院の農場で作られた農産物を3食食べたとすると0.1msv以下の内部被ばくがあると推定できます。

 学院では昨年11月に放射能測定機(シンチレーション・スペクトロメーター、JEDROより寄付)を導入し、2012年1月から市民測定所を開設すると同時に、学院内の食材はもとより、土、家畜の餌料、堆肥等を定期的に測定しています。高いと思われる数値が出た場合には速やかに対策を取り、食品の場合は消費を控えています。(4を参照)

 3) アジア学院の農場で作業をして大丈夫なのでしょうか。

上述の通り、農場の空間線量、また農作業で触れる土や堆肥についても測定を行なっています。農場では強風によって大量の土埃を浴びたり、大量の土を口に入れたりしない限り、体に害を及ぼすほどの被ばくはないと判断しています。しかし作業後の手洗い、うがいを徹底するように注意し、心配な方にはマスクの着用を勧めています。

 4) 特に注意すべきことはありますか。

 これまで様々な箇所やものの放射線量を計測してきた結果、学院内にも高い数値の現れた箇所またものがありました。それらについては速やかに対策を取り、同時に学院内の滞在者に公表し注意をうながすように心がけています。これまでに注意を促したものは以下の通りです。

2011年

1. 木灰(薪ストーブからでたもの) 4万Bq/kg) 非常に線量が高いため職員が灰取り掃除を担当し、廃棄は市の指示に従い市のクリーンセンターに持ち込んでいる。
2. 落ち葉(2万Bq/kg) 人や家畜の近くの落ち葉は集めて敷地内に埋めた。
3. 飼料作物(6,000bq/kg) ベールにして埋設した。(政府の指示)
4. ベリー(123Bq/kg)、鯉(79q/kg)、小麦全粒粉(51bq/kg)、えごま(46.9Bq/kg)、キウイ(39Bq/kg) 販売、使用、消費を中止

2012年

1. えごま(46.94Bq/kg)、鯉(133.80Bq/kg)、ミツバ(100.14Bq/kg) 販売、使用、消費を中止

*さらに詳細を知りたい方はいつでもお問い合わせ下さい。

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